FreeStyleWiki 入門4

[入門]

WikiFarm


 WikiFarmとは


 FreeStyleWiki の大きな特徴に(だと私は思っているのですが)、WikiFarm と呼ばれる機能を持っています。一つの wiki の配下にさらに独立した(権限としては従属した) wiki を簡単に立ち上げることができる仕組みのことです。つまり FreeStyleWiki を一つインストールすることで、数多くの wiki を運用することができるようになります。
※現在のところ FreeStyleWiki 以外では Hiki などが対応しているようです。YukiWiki は非実装。PukiWiki は派生版である PukiWiki Plus! ではできるというところのようです。

 大きなサイトは wiki を分割〜Farm の活用


使い方はさまざま考えられますが、一つは大きくなりすぎた wiki サイトを分割するというものです。

 例えば、

ある会社で、社内サーバに FreeStyleWiki による wikiサイトを立ち上げた。最初は知っている数人が使う程度だったのが、便利であることが次第に広まって部署を越えた多くの人が活用するようになってきた。ページもゴチャゴチャとたくさんできてしまい探しにくくなってしまったし、部署ごとにアクセスできる・できないを分けたくなった。

 そのようなことが考えられます。そんなときには WikiFarm を使って部署ごとの wiki を立ち上げれば解決します。つまり wiki の「のれん分け」です。

 Farm を作る


Farm を作れるように設定する


 Farm は「Farmを使用する」ことを、管理者権限で設定しなければ使えるようになりません。
 管理者のアカウントで上部メニューの「ログイン」をクリックして、管理メニューを表示し、「WikiFarmの設定」をクリック。「Farmを使用するかどうか」で「使用する」を選択します。「Farmの作成許可」「Farmの削除許可」は取りあえず「管理者のみ可能」にしておきましょう。これで「保存」をクリックすることで、上部メニューに「Farm」が現れます。

・ユ・。・、・、ャツクコ゚、キ、゙、サ、。」

WikiFarm を使えるようにする

Farm を作る


 今回は総務部の wiki を独立させることにしてみます。
 上部メニュー「Farm」をクリックすると、「新規Wikiの作成」と表示され、wiki名を入れるテキストボックスが表示されます。ここでの名前は半角英数字のみ使用できます。試しに「soumu」(総務)という名前を入れてみましょう。

 管理者のユーザ名とパスワードを入れる欄には Farm としての独立した新しい wiki の管理者のものをいれます。今まで操作していた wiki(親wiki)とは違うユーザ名にした方がいいと思います。今回のシチュエーションとしては、総務部内で管理を任せる意味で、総務部内の方を管理者にするのがよいのでしょう。

・ユ・。・、・、ャツクコ゚、キ、゙、サ、。」

新規Wikiの作成

 以上が入力できたら「作成」ボタンをクリックすると、最初の wiki 配下に「soumu」wiki ができます。

 以後、この「soumu」wiki にいきなりアクセスしたときには、まったく新しい wiki サイトとして独立して運営していくことができます。管理者メニューは親 wiki での管理者メニューと全く同じです。最初から子 wiki を提供された場合、親 wiki があることすら気づかないかも知れません。もちろん、子 wiki 独自に新規ユーザを登録することができ、「Menu」を付ける、付けないなどや「テーマ」を変更する、さらにこの下に Farm をつくる(孫wiki ですね)などということも独立して行うことができます。実は無料のレンタルwiki などはこの WikiFarm の仕組みを利用しているものもあります。
 URLは、今までのアドレスの最後の「wiki.cgi」に続けて「/soumu」が付きます。
 またサイト名は、最初親wiki のサイト名を引き継いでいますので、間違えないようにすぐに変更した方が良いでしょう。

親wiki と子wiki の関係


 ここで、注意が必要なのは親 wiki と子 wiki の関係です。親wiki でログインしているユーザに対し、親 wiki で一般ユーザであった場合は、子 wiki にも一般ユーザとしての権限が自動的に与えられます。同じく親 wiki で管理者だった場合は、子 wiki でも管理者の権限があります。
 逆は成り立ちません。子 wiki にログインしたユーザは、親 wiki にユーザとしての権限はありません。

 簡単に言えば、

  • 親wiki でできることは子wiki でもできる
  • 子wiki でできるからといって親wiki ではできない

ということです。また、子wiki どうしも何の権限もありません。

親wiki と子wiki を同時に操作するときの注意


 便利なWikiFarm ですが、セッションという接続情報はシステム全体として一つしか保存されません。したがって、親wiki から子wiki に移り、子wikiでログオフしてしまうと、親wiki での接続も切れてしまいます。ログイン・ログオフを伴う操作を親や子で行うような場合は、タブブラウザのタブを切り替えるのではなく、異なるブラウザでそれぞれにアクセスすることを薦めます。例えば親wiki に InternetExplorerでアクセスし、子wiki には Firefox でアクセスする、などです。

 授業での Farm の活用


 学校での授業において、WikiFarm を用いるということが考えられます。

ある選択授業の中で各班がそれぞれのテーマについて調べ学習を1年間かけて行うことになった。1年間のデータは膨大なものになることが考えられ、単なるページ分けではゴチャゴチャになりそうだ。また他の班のページを誤って削除したり、あるいはいたずらしてしまうことも無いとは言い切れない。

 こんなとき班ごとの Farm を提供すれば、各班は全く独立した wiki として使うことができます。

  • 元の(親の) wiki のユーザは担当教員のみ(当然管理者)
  • 教員が班の名前の Farm を班の数だけ作る
  • 班に一人管理者として登録する
  • 班の管理者は班員のユーザ登録をする
  • サイト名、テーマをそれぞれ班に任せて変更させる
  • 閲覧については「全員に公開」、更新権限は「ユーザのみ」に設定しておく

これにより、各班はそれぞれのwikiを自由に更新でき、他の班員は見ることはできるが変更することはできず、担当教員はすべてのwiki に管理者権限をもっていることになります。最初の wiki は、子wiki のための入れ物でしかないともいえます。

 ここでの「班」を会社におけるプロジェクトと読み替えてもいいでしょう。

 wiki 講習会での Farm の活用


 このテキストは一から一つずつ試していくように作られています。しかし、講習会等で一人に一つずつインストールするのは大変です。このような場合、講習会参加者一人に一つずつの wiki を Farm で提供すれば、成功も失敗もすべて一人の責任において行われます。Menu ページを作ったらどうなるのか、削除したらどうなるのか、設定を変更したらどうなるのか、テーマを変えたらどうなるのか、プラグインを有効にしたら、無効にしたら……、あらゆることが子wiki での管理者には許されます。他への影響は一切ありません。しかもおかしくなったとき、親wiki の管理者権限があれば、親wiki での管理者は子wiki を操作することができます。極端な話一度削除して作り直しても良いわけです。

各種プラグイン


デザインも重要


 各種テーマ


 CSSをいじる


ユーザ管理


 ノンユーザと一般と管理者


カスタマイズ


維持管理


 バックアップ


 バージョンアップ


他のwikiとの連携


所詮はwikiと割り切って


FreeStyleWiki 入門5?